この訓練は、文化財防火デーという全国的な行事に合わせて、毎年会場を変えながら指定文化財の防災訓練を実施しています。
薬王寺に伝わるこの版木は「青龍山薬王寺并堂作辨財天女縁記」と題され、清戸の泉の伝説が記されており、4枚の版木の両面全8面にわたり、文字が陽刻されています。
この版木は文政11年(1828年)9月に再版されたものとのことで、繰り返し印刷に用いられたため、墨で黒くなっています。
この版木によると、今から1200年以上前、平安時代初期の大同年間(806~809年)に大きな旱魃で皆餓死の危険にさらされていた時に現れた老僧の助言に従い龍神に祈祷したところ大雨が降り、併せて雷電地響きとともに青龍とされる小蛇の様なものが落ちて死んだことから、老僧はこの地に龍神と弁財天を祭り池を掘れば枯れることなく田畑を潤すと説くとともに、村の東に位置することから瑠璃の浄土として薬師如来を安置し、青龍山薬王寺と名付け寺院を建立するように教え、立ち去ったとあり、薬王寺及び清戸の泉が大変由緒あるものだということが記されています。
文化財は、いったん火災などで失うと復元が難しいので、先人達から引き継がれた文化遺産を守り、後世に伝えていきたいものです。
そのためには、所有者の日頃の管理が大切であることはもちろんですが、消防署や消防団、地元の方々との協力体制が重要となりますので、この訓練は大変有意義なものです。
ご協力をいただいた薬王寺及び近藤住職、清戸地区、消防団清戸部をはじめ多くの皆様の参加に感謝申し上げます。
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清戸の泉 附 版木の一部です。 清戸の泉のいわれが書かれた木版で、全部で4枚あります。 |
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文化財担当者から今回の対象となった文化財の説明をしているところです。 あらためて、白井の歴史を実感いたしました。 先人たちから引き継いだ文化をきちんと守っていかねばならないと決意を新たにいたしました。 |
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消防訓練の様子です。 写真は現場までホースを伸ばしているところです。 消防署員・団員の皆様ありがとうございます。 |
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水出し消火訓練の様子です。 |
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訓練用の消火器を使った消火訓練も行われました。 写真は薬王寺の近藤住職です。 |
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訓練の最後に挨拶いたしました。 訓練にご協力いただきました薬王寺様をはじめ、 清戸地区、消防団、消防署の皆様ありがとうございました。 |
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